7/3(日)開催★人形劇『かえるくん・かえるくん』

開催日時

2022年7月3日(日) 10:30開演(10:15開場)

会場

檀田地区センター(長野市)

『かえるくんのとくべつな日』
『かえるくんのあたらしいともだち』

お膝のうえの小さな人からおとなまで

「今日はとくべつなひ」だと野うさぎくんに聞いたかえるくんが「とくべつ」を探しにでかけます。
小さな人たちも安心して観られるように静かなピアノ曲にあわせてていねいに作りました。

人形劇団ひぽぽたあむ 永野むつみさんより

「受けとめる力を信じて」

 客席が急にざわつくときがあります。「かえるくん・かえるくん」友だちとの別れのシーンです。ドラマとは関係のない話をしだす子どもや、さっきまで子ども席に一人で座っていたのに、おかあさんのところにつーっと寄って行く子ども。お母さんの胸やひざに顔をうずめてしまう子どもも。

 「一番いいところなのに」「さっきまであんなに集中して観ていたのに」「あれ、飽きちゃったのかな」大人は不安になったり心配したり。でも大丈夫。たぶんドラマに飽きたのではなく、むしろ心いっぱいかえるくんのことを心配してくれているのでしょう。

 小さな人たちは、<居ても立ってもいられない>ときは<居ても立ってもいられない>とからだで表現するようです。

 そんなときはただ抱きとめてください。どうぞ言葉で慰めないでください。そして彼らが、自分の意志で舞台のほうへからだを向けなおすのを待ってあげてください。

 芝居は、年齢を問わず観客一人一人に等しくメッセージを届けるものなのです。ときに大人の助けも得ながら、劇場空間を自分の意志で生きること、二つの目、一人の人格、新しい市民として生きていることを見守ってほしいと思います。

 小さな人たちにとって一番最初に接する文化は、お母さんであり家族なのだということの意味を近ごろとみに感じています。子育ての術が何か他にあるように思われがちなのですが、子育てでまず問われるのは、大人がどんな文化のなかに身を置くかということではないのでしょうか。

(「鳥取県アートスタート」講演・公演パンフ寄稿文)

上演時間48分

演出/山根裕子 美術/山根裕子・大沢
音楽/足立裕子 出演/永野むつみ 
大澤 直 花岡沙織 高橋素子

原作/マックス・ベルジュイス
訳/清水奈緒子 (セーラー出版刊)

この鑑賞会は会員になってご覧ください。

<お問い合わせ>

長野北部子ども劇場 TEL:026-244-9616